日本株投資に関して、「日本株なんてだめだ、期待できない」というような事を言う人がいます。
日本には成長が期待できないから、日本は投資に向かないというのです。
素人だけならともかく、専門家とされる人でも、そういう発言をすることがあります。
でも、こういった発言には、ちょっと疑問を持っています。
理屈から考えて、ちょっとおかしいように思うのです。
何がおかしいかというと、株価は既に将来の成長を加味して形成されているはずです。
もう少し具体的に説明していきましょう。
2つの会社を例に考えてみよう
国単位で考えると分かりにくくなるので、2つの会社を例にとって考えて見ましょう。
具体的には、J社とC社という二つの会社を考えます。
J社はどんな会社かというと、一言で言うとオッサンのような会社です。
一時は急成長を遂げましたが、現在は成長が頭打ちの状態です。
社内の風通しは悪く、社長のリーダーシップにも問題があるといわれています。
その結果、株価は低迷したままで、PERで見ても同じく低迷しています。
株式投資で言うと、「低位株」に分類して良い会社でしょう。
一方のC社は近年急成長を遂げている会社です。
会社は毎年成長を続け、株価もうなぎのぼりで上昇しています。
社長はワンマンで強引なところもありますが、成長させていることには一定の評価を受けています。
株式投資で言うと、「成長株」に分類して良い会社でしょう。
どっちに投資する?
さて、この状況で、あなただったらどちらに投資しますか?
まあ、ひとそれぞれで、意見は分かれることでしょう。
J社はどうしようもない会社に見えますが、株式投資という視点で考えればそれ程悪くもありません。
現在の評価が低い分、少し良いニュースが出るだけで、株価は大きく上がるでしょう。
例えば、生産性を挙げる新技術を開発したとか、社内の組織を見直して柔軟性が出てきたとか、経営の合理化に成功し利益率が増したと。
こんなニュースでも、株価が上がる可能性があります。
一方のC社ですが、このまま成長を続けても株価はそれほど高くはならないかもしれません。
というのも、C社に関しては高い成長が織り込み済みだからです。
当然成長すると思っている会社が成長しても、株価的には大きなプラス要因にはならないでしょう。
むしろネガティブなニュースが出ると、大きくマイナスになる可能性もあります。
例えば、昨年は10%成長だったのが、今年は7%成長だとなれば、マイナスの評価になるのです。
このように考えると、J社が全く期待できないわけではありませんし、C社だから安心というわけではありません。
正直なところ、J社に投資するかC社に投資するかは趣味の問題といえます。
株式市場は将来を織り込んでいる
もちろん、お分かりだと思いますが、J社は今の日本の事で、C社は中国のことです。
株式投資という視点で考えると、日本に投資するのも中国に投資するのも、有利不利は無いのです。
なぜそんなことがいえるのかというと、上でも少し触れましたが、将来の成長は既に株価に織り込まれているのです。
ですから、高い成長が期待される中国に投資するのが、必ずしも正解ではないわけです。
高い成長を期待している分、成長率が小さかったときにはネガティブな評価を受けるでしょう。
そうすると、株価としては下落もありえます。
ここ20年、日本の株式市場が低迷しているので忘れがちですが、理屈どおり考えると日本も中国もアメリカもヨーロッパも大した違いは無いわけです。
そしてその理由は、成長は既に株価に織り込まれているからです。
投資の基本からすると当たり前の話ですが、誰にでも分かるような有利な投資先は存在しません。
なぜなら、そんなところがあれば、すぐにみんなが買いあさります。
そうすると、株価もつりあがり、結局、凡庸な投資先になってしまうのです。
また、それなりのサイズの国の株式市場平均であれば、明確に不利な投資先も存在しないはずです。
これも同じ理屈です。
もちろん、分散という視点からすると、それぞれの地域に投資するという考え方はあるでしょう。
ただ、日本株だけを意図的に外すのは合理的な理由が無いのです。
専門家面している人の意見を真に受けすぎないようにしましょうね。
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