ETFの積立とインデックスファンドの積立はどっちが有利か比較

最近は投資信託の積立をする人が増えているようです。「つみたてNISA」という投資信託の積み立てに有利な仕組みも誕生しています。

投資信託の積立で、特に有利だと考えられるのが、インデックスファンドの積立です。長期で資産運用をするなら、インデックスファンドの積立を考えないわけにはいかないでしょう

ところで、インデックスファンドよりもさらに有利な投資信託にETF があります。普通に買った場合、ETF の方が、インデックスファンドよりも手数料が安いのです。

それでは、積立てるとなった場合、ETF とインデックスファンドで有利なのはどちらでしょうか。普通に買った場合と同様、ETF の方が有利なのでしょうか。比較してみましょう。

ETF とインデックスファンドの積立を比較

インデクスファンドの積立とETF の積立はどちらが有利なのでしょうか。具体例を挙げて考えてみましょう。

ETF の積立は有利そうです

別のページで書いたように、カブドットコム証券のプレミアム積立(プチ株)や「株式るいとう」を使うと、ETF の積立をすることが出来ます。

ETF は手数料が安い投資信託の代表です。これを積立てる事が出来たら、長期投資としては、比較的賢い選択であることは間違いありません。

ただ、その一方で、プレミアム積立にしても「株式るいとう」にしても、手数料がちょっと高いというデメリットもあります。積み立ての手数料の高さのために、ETF のメリットが消えてしまっているのです。

そうなってくると、普通にインデックスファンドの積立をした方が有利かもしれません。

実際のところ、どうするのが一番賢いのでしょうか。ちょっと考えてみました。

株式の積立は高コスト

株式るいとうにしろプレミアム積立にしろ、株式の積立は手数料が高いという特徴があります。この手数料の高さが、ETF のメリットを潰してしまうかもしれません。

最大のETF と最大のインデックスファンドで比較

実は、これに関する答えは、一瞬で出てしまいました。結論から書くと、信託報酬(日々の運用手数料のこと1 )の安いインデックスファンドの積立を選ぶのがベストでしょう。

以下、順を追って、結論に至るまでの道筋をご紹介します。

売れているインデックスファンドとETF で比較してみましょう

まず、TOPIX2 のETF とインデックスファンドで、純資産総額が最大のものを探してきます。純資産総額というのは、運用している財産の合計のことですね。

投資信託では規模が大きい物を選んだ方が無難ですから、例として比較するには、純資産総額の大きいものをピックアップするのが妥当でしょう。ちなみに、この手のデータは、投資信託協会のサイトで拾う事が出来ます。

そうすると、ETF では野村アセットマネージメントの「TOPIX連動型上場投資信託」が最大であると分かりました。純資産総額でいうと、7兆円を超える超巨大な投資信託です。

次に、最大のTOPIX連動のインデックスファンドですが、これは三菱UFJ国際投信の「三菱UFJ DC国内株式インデックスファンド」であると分かりました。

こちらは913億円なので、野村アセットマネージメントのETF とは2桁違う規模です。一般的には十分に大きい投資信託なんですけどね。

ETF の方が信託報酬が高い

さて、この2つの投資信託の手数料を比較してみると、「TOPIX連動型上場投資信託」は年0.24%で、「三菱UFJ DC国内株式インデックスファンド」は0.20%であると分かりました。

そう、インデックスファンドの方が安かったのです。これで終了です。

カブドットコム証券のプレミアム積立も含めて、「株式るいとう」的なもので運用する場合、売買手数料がかかります。これは、ETF のコストです。

ですから、売買手数料を考慮した場合にどちらが安いという議論をしようと思っていました。

でも、それを含めるまでもなく、純資産総額が最大のもの同士で比較するると、インデックスファンドの方が手数料が安いと結論が出てしまいました。少なくとも一番売れている投資信託どうしの比較では、インデックスファンドの勝利です。3

ETF 手数料の安いインデックスファンドがある

ETF もインデックスファンドも、手数料の安い投資信託として知られています。しかし、インデックスファンドの構造上、ETF よりは手数料が安くなることが多いようです。

投資信託には、日々の運用手数料として、信託報酬という手数料がかかります。ETF の場合は、信託報酬を受け取るのは運用している投資信託会社と信託銀行だけです。しかし、インデックスファンドを含めた一般的な投資信託では、投資信託会社や信託銀行に加え、投資信託を売った銀行や証券会社も信託報酬を受け取るのです。

証券会社や銀行が信託報酬を受け取るという事は、その分信託報酬が高く設定されるということです。ですから、インデックスファンドのほうがETF よりも信託報酬が高くなるというふうに考えられるわけです。

しかしながら、今回比較したように、ETF よりも手数料が安いインデックスファンドが存在するわけですね。率直にって、これは驚くべきことです。

常識にとらわれないで確認してみるのは、とても大事なことですね。

もっと手数料が安いETF もありますが

上の例は、ETF とインデックスファンドのそれぞれで、最も純資産総額(信託財産)が大きい投資信託を比較しています。ですから、本来的な意味での比較としては不十分です。

本当なら、一番手数料が安い投資信託どうしを比較しないといけません。

でも、実は、そんなことまでする必要は無いのです。というのも、ETF の積立にかかる売買手数料は大きいので、比較するまでもなくインデックスファンドの方が有利なのです。

最近は株式の売買手数料が安くなっています。その流れを受けて、ETF を普通に売買する場合は、売買手数料はかなり安く抑えられています。

しかしながら、積み立てということに限ると、ETF の売買手数料はかなり大きくなってしまいます。株式の積み立て自体が比較的レアな仕組みなので、手数料を高くしないと証券会社もやっていけないのでしょう。

少なくとも、数年程度の運用期間で考えれば、インデックスファンドを選ぶべきでしょう。ここまでは確実に言えることです。

ちょっと難しいのは、積立が10年以上などの長期に及ぶ場合です。積立の売買手数料は最初と最後に1回かかるだけなので、期間が長くなると毎日かかる信託報酬の影響の方が大きくなります。

ということは、長期の場合は、ETF の積立の方が有利という事になるわけです。

ただ、実は、これにも良い対処法があります。

運用期間が長くなる場合は手数料が長いETF に途中で乗り換える

例えば、5年以上などの長期で運用する場合も、最初にインデックスファンドで積立てるという方針は変わりません。ただ、上に書いたように、信託報酬で比較すると全体的にETF の方が安いので、長期で見るとETF が有利になります。

そこで、次のような対処をします。

まず、しばらくインデックスファンドで貯めておきます。そして、定期的(例えば2年ごと)に売却し、ETF に買い替えます。

こういう対処をすると、ETF を積立てるよりも手数料が安くなります。

月々1万円の積立でも、2年貯めれば24万円です。このくらいあれば大体のETF は買えるはずです。しかし、この間に支払う手信託報酬の差は、「株式るいとう」などのETF の積立の手数料程は大きくありません。

ですから、インデックスファンドで積立て乗り換えるのが有利なわけです。

おそらく、これが一番手数料を安くする戦略だと思われます。まあ、ここまでするかどうかは、個人のこだわりにもよりますけどね。

運用額が小さい個人だと、ここまでする必要も無いような気はします。この辺りは、こだわりの強さ次第という感じでしょうか。

インデックスファンドからETF に乗り換える

インデックスファンドで積立て、数年に1度くらいのペースでETF に乗り換えましょう。

つみたてNISA があるからETF に乗り換えない方が有利かも

実は2018年になって、さらに判断を難しくする事態が起こっています。「つみたてNISA」という仕組みができたのです。

つみたてNISA はキャピタルゲインとインカムゲインに税金が掛からない仕組みです。キャピタルゲインとインカムゲインは、それぞれ、売買益と分配金のことですね。つみたてNISA なら、売買益と分配金が非課税なのです。

ただ、つみたてNISA は、ETF では今のところ利用できないようです。

ですから、つみたてNISA を利用できる場合は、インデックスファンドで積立てをし、ETF に乗り換えない方が有利な可能性が大きいでしょう。

とは言え、つみたてNISA が有利になるのは、儲かった時だけです。万が一儲からないようなケースでは、結局ETF に移した方が得だったというような話になるでしょう。

もっとも、長期の積立てで儲けられないとしたら、その投資自体が大失敗だという話になりますけどね。長期の運用であれば、普通にやれば儲かる確率が大きいわけですから。

そんな大失敗の前では、ちょっとした手数料の差など、取るに足りない話になりそうです。

まあ、何にしても、状況が複雑になったのだけは間違いありません。もちろん、有利な制度変更なんですけどね。複雑にはなりました。


  1. 信託報酬というのは、投資信託の日々の運用手数料のことだと考えてください。この信託報酬は、信託財産(運用している是資産)のなかから、毎日少しずつ抜かれています。 []
  2. 日本株の代表的な指数。 []
  3. ということは、手数料に気をつけて探せば、インデックスファンドでも十分にETF に負けない投資が出来るということですね。これは覚えておく価値がありそうです。 []

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