公社債投信と呼ばれる投資信託があります。実はこの投資信託は誤解されることが多いようです。というのも、人によって違う意味で使う事があるからです。もっとも最近は、公社債投信は人気が無くなっていますから、あまり誤解されることも無いでしょうけど。
公社債投信には2つの意味がある
公社債と言うのは、「公債」と「社債」の一文字目を組み合わせた略語です。
公債には国が発行する国債や、地方自治体が発行する地方債などがあります。社債と言うのは、企業が発行する債券のことです。トヨタ自動車などの企業が、資金調達のために発行しています。
この公債と社債で運用されるのが公社債投信です。具体的には、MMF とかMRF といった金融商品が該当します。その他にも、色々な公社債投信が存在します。
しかし、公社債投信には、もう一つの意味があります。それは、「長期公社債投信」のことを特に「公社債投信」と呼ぶことがあるのです。
ですから公社債投信という単語を見たら、公債と社債で運用される投資信託の事なのか、「長期公社債投信」の事なのかを見極める必要があるわけです。以前は「公社債投信=長期公社債投信」の方が一般的でしたが、最近はどうなのでしょうか。長期公社債投信という金融商品自体の人気が無くなっているので、前者の意味で使う人の方が多いのかもしれません。
野村AMが設定しているね
ちなみに、長期公社債投信はどこで買えるのでしょうか。一応、大手証券会社系の投資信託会社ではいまだに設定されているようです。例えば、野村アセットマネジメントなどでは取り扱いがあります。
ただ、どこで買えるのかは分かりませんでした。野村アセットマネジメントのサイトに取扱金融機関の一覧が載っていたのですが、その金融機関のサイトには情報が無かったのです。
まあ、現状の金利の低さを考えると、わざわざこの投資信託を選ぼうという人もいないのでしょうね。
長期公社債投信はどんな用途で使える?
以前は、長期公社債投信は、数年単位の目的が決まったお金の積み立てに向いている商品だ言われていました。例えば、子供のための教育資金や、住宅の頭金の貯蓄などです。
これらのお金は、リスクをとって大きく増やす事を考えるものではありません。確実にコツコツと貯めていく金融商品として、リスクが低い長期公社債投信が向いていたのです。
実際、以前住んでいたマンションの修繕積立金の一部も公社債投信で運用されていました。これなども、元本割れを嫌う性格の資金なので、長期公社債投信が向いていたのです。
投資信託の入門書には、必ずと言って良いほど大きく扱われていましたね。
政府・日銀の政策の影響で不人気商品に
ところが最近は、長期国債の金利はゼロに近くなっています。ここから手数料を取ったら、間違いなく赤字になってしまうでしょう。そんな状況ですから、長期公社債投信で運用するというのは、ちょっと考えにくい状況です。銀行預金の方がまだマシかもしれません。
そんなわけで、長期公社債投信の存在価値はあまりなくなってきたと言って良いのかもしれません。
もちろん、長期的に見たら、国債の金利が上がることもあるでしょう。そうなったら、存在価値も出てくるのかもしれませんけどね。
まあ、当面はそんなことも起こりそうにないですね。何せこれを書いている時点だと、長期金利を0に誘導すると日銀が明言していますから。
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